取り掛ける(読み)とりかける

精選版 日本国語大辞典 「取り掛ける」の意味・読み・例文・類語

とり‐か・ける【取掛・取懸】

  1. [ 1 ] 〘 他動詞 カ行下一段活用 〙
    [ 文語形 ]とりか・く 〘 他動詞 カ行下二段活用 〙
    1. 取ってからだに掛ける。取ってつける。着用する。
      1. [初出の実例]「鶉とり ひれ登理加気(トリカケ)て」(出典古事記(712)下・歌謡)
    2. 取って物にぶらさげる。
      1. [初出の実例]「葦をゆひ、けたはりにわたし、上にもしたにも松の葉をひしと取かけたり」(出典:平家物語(13C前)三)
  2. [ 2 ] 〘 自動詞 カ行下一段活用 〙
    [ 文語形 ]とりか・く 〘 自動詞 カ行下二段活用 〙
    1. 攻めよせる。攻めかける。
      1. [初出の実例]「魯から斉ををかいてとりかけて斉の門きわえ陣をすえたぞ」(出典:玉塵抄(1563)二)
    2. 取りはじめて途中の状態にある。その事に手をつけはじめる。
      1. [初出の実例]「申入候絵いまた御取かけられ候はぬや」(出典:醍醐寺文書‐(年月日未詳)(室町)僧堯済カ書状)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

2022年度から実施されている高校の現行学習指導要領で必修となった科目。実社会や実生活で必要となる国語力の育成を狙いとし、「話す・聞く」「書く」「読む」の3領域で思考力や表現力を育てる。教科書作りの...

現代の国語の用語解説を読む