ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「古喜劇」の意味・わかりやすい解説 古喜劇こきげき 前5世紀アテネで上演されたギリシア喜劇。酒神ディオニュソスの祭礼における歌と踊りの行列の陽気な騒ぎ「コモス」 kōmosから発達した「コモスの歌」 kōmōidiaがすなわち「喜劇」で,前 487年国家の行事として許され,キオニデスが競演の最初の勝利者となったと伝えられる。以後毎年アテネの2つの酒神祭,大ディオニュシア祭とレナイア祭において上演された。クラティノス,エウポリス,アリストファネスが三大喜劇詩人と呼ばれ,ほかにクラテス,フェレクラテス,フリュニコス,プラトン・コミクスらが活躍したが,現存する作品はアリストファネスの 11編 (うち2編は中喜劇に属する) のみ。競演は5人の作者の5編の作品によって行われた。古喜劇は宗教行事であると同時に,政治批判,社会風刺の役割を果していた。 出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報 Sponserd by