エウポリス(その他表記)Eupolis

精選版 日本国語大辞典 「エウポリス」の意味・読み・例文・類語

エウポリス

  1. ( Eupolis ) 紀元前五世紀後半のギリシア喜劇作家。作品断片のみ現存

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

改訂新版 世界大百科事典 「エウポリス」の意味・わかりやすい解説

エウポリス
Eupolis

古代ギリシア,アッティカ古喜劇三大作家のひとり。生没年不詳。彼が創作した最初の喜劇は前429年のものであるところから,アリストファネスとほぼ同年代であると目される。19編のタイトルと460個の断片が伝わっているに過ぎないが,およその内容がうかがわれるのは,ソフィストたちをもてなすカリアスを取り上げた《追従者たち》,扇動政治家のひとりヒュペルボロスを扱った《マリカス》,アテナイの悲惨な状況を救うため,故人となった偉大な市民が黄泉(よみ)の国から呼びもどされるという《デーモイ》,有名な将軍フォルミオンの下でディオニュソスが鍛えられ絞られるという《タクシアルコイ》で,政治的風刺のきいた作品が多い。
執筆者:

出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「エウポリス」の意味・わかりやすい解説

エウポリス
Eupolis

[生]前446
[没]前410頃
ギリシアの喜劇作家。古喜劇の三大作家の一人。アリストファネスのライバルとして活躍,作品はほとんど全部失われたが,近年諸国民主主義』 Dēmoiの大きい断片がパピルス文書なかから発見された。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

カイロス

宇宙事業会社スペースワンが開発した小型ロケット。固体燃料の3段式で、宇宙航空研究開発機構(JAXA)が開発を進めるイプシロンSよりもさらに小さい。スペースワンは契約から打ち上げまでの期間で世界最短を...

カイロスの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android