最新 地学事典 「古組織学」の解説
こそしきがく
古組織学
palaeohistology
化石として残された古生物の組織を光学顕微鏡や電子顕微鏡を用いて研究する古生物学の一分野。英国のR.Owen(1840~45)による脊椎動物の歯の研究,スイスからフランス,のちに米国に帰化したJ.L.R. Agassiz(1833~44)による魚類の歯の研究に始まり,スイスのB.Peyer(1968)による歯の研究,ドイツのW.Gross(1930~61)・スウェーデンのTørvig(1951~89)・英国のL.B.Halstead(1963~91)による魚類の歯と鱗の研究が有名である。日本では,井尻正二(1939)がデスモスチルスの歯の組織学的研究を行ったのが最初で,戦後その研究は化石研究会の会員によって受け継がれ,細胞レベルの古細胞学(palaeocytology)や,分子レベルの古生化学(palaeobiochemistry)・分子古生物学(molecular palaeontology)の研究も行われるようになっている。
執筆者:後藤 仁敏
出典 平凡社「最新 地学事典」最新 地学事典について 情報

