台風の進路予報(読み)たいふうのしんろよほう(英語表記)prediction of typhoon movement

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「台風の進路予報」の意味・わかりやすい解説

台風の進路予報
たいふうのしんろよほう
prediction of typhoon movement

台風が進む方向を,大気の動きを計算して予測すること。台風自体は空気渦巻であるため基本的には回転するのみで,進路を決めて移動する性質をもたない。台風が移動するのは周囲の風に乗って流されるためで,これをステアリング steeringという。しかし,周囲の風は高度によって風向風速が異なり,しかも時間変化するため,台風の移動を正しく予測することは難しい。一般に台風の進路は太平洋高気圧発達と深く関係しており,季節によって通る頻度の高い経路が決まっているが,なかには複雑な動きをする台風もある。今日では,12時間,24時間,48時間および 72時間後の台風の中心位置と 72時間以内に暴風域に入ると予想される範囲を,予報円暴風警戒域で表す。また 5日先までの進路を示す場合は 24時間,48時間,72時間,96時間および 120時間後の台風の中心位置の予想を予報円で表す。なお,12時間予報,24時間予報は 3時間ごとに,48時間,72時間,96時間および 120時間予報は 6時間ごとに発表される。台風の中心が予報円に入る確率はおよそ 70%である。

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