合成開口レーダ(読み)ごうせいかいこうレーダ(その他表記)synthetic aperture radar; SAR

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「合成開口レーダ」の意味・わかりやすい解説

合成開口レーダ
ごうせいかいこうレーダ
synthetic aperture radar; SAR

略称サー。球観測用の高分解能の画像レーダ。衛星や航空機に搭載され,地表面の起伏凹凸等の観測や偵察ミサイル探知に使用される。 SARは直線上を飛行しながら,横方向,進行方向斜め下に向かってパルス状のマイクロ波を発射し,地表面からの反射波を同一アンテナで受信していく。移動する位置からの反射波データを,系統的にコンピュータ処理することにより,軌道上に実効的に大きなアンテナを合成することができ,非常に高い分解能が得られる。また,マイクロ波を用いるため,昼夜天候を問わず観測できる優れた特徴を持つ。日本では,1992年に打ち上げられた,地球資源衛星「ふよう1」号に搭載された。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

苦肉の策

敵を欺くために、自分の身や味方を苦しめてまで行うはかりごと。また、苦しまぎれに考え出した手立て。苦肉の謀はかりごと。「苦肉の策を講じる」...

苦肉の策の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android