吉祥坐(読み)きちじょうざ

精選版 日本国語大辞典 「吉祥坐」の意味・読み・例文・類語

きちじょう‐ざキチジャウ‥【吉祥坐】

  1. 〘 名詞 〙 仏語結跏趺坐(けっかふざ)一種。まず左足で右の股をおさえ、次に右足で左の股をおさえ、両足のひらを両股の上で上をむかせる坐法。
    1. [初出の実例]「長日吉祥坐、芻尼頂上棲」(出典:艸山集(1674)二三・次韻関誉禅士発頴)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内の吉祥坐の言及

【結跏趺坐】より

…いずれも座禅や瞑想の場合,長時間もっとも安定した姿勢を保ちうるとされている。仏像彫刻においては右足が上で左足が下の形を降魔坐(ごうまざ),その逆を吉祥坐(きつしようざ)と呼んでいる。【井ノ口 泰淳】。…

【仏像】より

…三尊像の両脇侍に屈斜姿勢が多く,この場合,中尊は座形が普通である。座像では両足の甲を他方の足の大腿部にのせる形の結跏趺坐(けつかふざ)が普通であるが,これには左右の足のいずれを上にするかで吉祥坐と降魔(ごうま)坐の別がある。日本の天台系の造像は右足を外にする吉祥坐といわれ,そこに意味付けもおこなわれているが,異論もある。…

※「吉祥坐」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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