吉野川村(読み)よしのかわむら

日本歴史地名大系 「吉野川村」の解説

吉野川村
よしのかわむら

[現在地名]小田町吉野川

小田川に田渡たど川が合流する地点に位置し、交通の要地、西は現喜多きた内子うちこ大瀬おおせに接する。もと下田渡しもたど村、天保九年(一八三八)村名を吉野川村と変更した。慶安元年伊予国知行高郷村数帳(一六四八)浮穴郡の項に「高百八拾四石八斗八升 下田渡村 茅山有、川有」とある。

大洲旧記」下田渡村の条に「慶長之頃迄、吉野川と云、上みに桜原と云所有、依て号たるものか」とある。天保九年の村名変更は旧村名に復したものと思われる。字桜原さくらばらという地名は現存する。また「三田渡一郷也、元和頃源右衛門と云、分郷して三人之子三ケ村之庄屋也」とあるので、上田渡村・中田渡村・下田渡村と分れたのは元和(一六一五―二四)の頃と推定される。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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