吹田荘(読み)すいたのしょう

改訂新版 世界大百科事典 「吹田荘」の意味・わかりやすい解説

吹田荘 (すいたのしょう)

摂津国島下郡(現,吹田市南部)の荘園。淳和天皇の皇子基貞親王が,吹田付近の賜田63町余を立券して865年(貞観7)に醍醐寺末の清住寺に寄進し,清住寺領吹田東西荘が成立した。荘民から米,粽,餅,藁,雑菓子や海水運搬役などを収取した。しかし鎌倉期には衰退し,代わって西園寺家領や興福寺領が成立した。勝尾寺も恒久名や田所職を入手したが,1266年(文永3)に興福寺領に併呑された。西園寺家は,公経のとき吹田西荘を領有し,吹田殿を設けて遊行地としたが,南北朝期以降は明らかでない。興福寺は下司職を直接把握し,勝尾寺領を併呑するなど所領を拡大して,各種仏事の料米・人夫役などを収取した。しかし鎌倉末期の悪党蜂起,南北朝以降の戦乱武士侵略,荘民の未進などのため応仁の乱後,衰滅した。なお南北朝期,吹田地域には朝廷へ供御を貢進する吹田御厨があったが,その位置や内容は明らかでない。
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百科事典マイペディア 「吹田荘」の意味・わかりやすい解説

吹田荘【すいたのしょう】

吹田

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