唇・脣・吻(読み)くちびる

精選版 日本国語大辞典 「唇・脣・吻」の意味・読み・例文・類語

くち‐びる【唇・脣・吻】

〘名〙
① (「口縁(くちべり)」の意。上代は「くちひる」か) 口腔入り口にあり、口の縁となる上下の弁膜状の柔らかい部分。筋肉と皮膚粘膜とからなる。口唇(こうしん)
※東南院文書‐天平勝宝二年(750)九月一四日・奴婢見来帳「婢奈為女 年石頸黒子、上久治比留(クチビル)爾黒子」
※後奈良院御撰何曾(1516)「母には二たびあひたれども父には一度もあはず くちびる」
花びら花弁
※和漢朗詠(1018頃)上「誰か謂(い)つし花ものいはずと、軽漾(けいやう)激して影脣を動かす〈菅原文時〉」

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