おし【唖】 の 一声(ひとこえ)
- 唖が一生に一度、物をいうこと。唖も一生に一度は口をきくという俗信があり、それに会うと自他ともに富み栄えるきわめてめでたいこととされた。また、ふだん無口な人が、めずらしく口をきくなど、めったにないことにいった。
- [初出の実例]「され共仕合がよふて、おしのひとこゑとて、一期(ご)にいちどは物をいふものじゃが、富貴(ふっき)すると聞ひたといふてよろこばれてざっとすんだ」(出典:虎明本狂言・三人片輪(室町末‐近世初))
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例
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