富貴(読み)フウキ

  • ふき
  • ふっき

大辞林 第三版の解説

名 ・形動 [文] ナリ 
財産があって、しかも身分の高い・こと(さま)。ふっき。ふき。 -な家に生まれる 僕未だ一僕を供するの-ならず/花柳春話 純一郎
ふうき富貴
ふうき(富貴)に同じ。 -の身 -の家に生まる 左而巳さのみ-と言ふでもないが/浮雲 四迷

出典 三省堂大辞林 第三版について 情報

精選版 日本国語大辞典の解説

〘名〙
① (形動) 富んで尊いこと。財産が豊かで位の高いこと。ふっき。ふき。
※経国集(827)一三・奉和太上天皇青山歌〈良岑安世〉「富貴人間如不義、華封勧我帝郷意」
※彝倫抄(1640)「富貴(フウキ)なる人をば善人とおもひ、貧賤の人をば悪人とおもふ」 〔易経‐繋辞上〕
② 古く、祥瑞とされた想像上の鳥。鳥の形をして獣の頭を持つ。
※延喜式(927)二一「祥瑞〈略〉富貴〈鳥形獣頭〉」
※雑俳・新柳樽(1855)一二「紋所富貴は花の江戸の玉」
〘名〙 (形動) =ふうき(富貴)
※曾我物語(南北朝頃)一「ふきにして善をなし安く、貧賤にして、工をなしがたし」
〘名〙 (形動) =ふうき(富貴)
※高野本平家(13C前)一「毎月に百石百貫を送られければ、家内(けない)ふっきしてたのしい事なのめならず」
※源平盛衰記(14C前)六「大中納言の望も富貴(フッキ)栄耀の欲(ほし)さも、子を思故也」
[語誌](1)「ふっき」は、諧声符「畐」を有する「福」「副」「幅」「匐」などの読み「ふく」に類推して、「ふくき」と読んだものが促音化して生じた形。「東京大学国語研究室蔵孔雀経鎌倉初期点」や「仁和寺蔵無常講式建長元年(一二四九)写本」に「富貴」を「フククヰ」と読んだ例が見える。
(2)室町時代の節用集類には「ふき」「ふうき」「ふっき」の三形が掲出されているが、「日葡辞書」では「ふうき」「ふっき」の二形のみとなった。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

今日のキーワード

懈怠

仏教用語。仏道修行に励まないこと。怠りなまけること。六大煩悩の一つあるいは二十随煩悩の一つとして数えられる。...

続きを読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android

富貴の関連情報