普及版 字通 「啜(漢字)」の読み・字形・画数・意味
啜
11画
[字訓] すすりなく・すする・くらう
[説文解字]
[字形] 形声
声符は(てつ)。は短いきれぎれのものを連ねる意。〔説文〕二上に「嘗(な)むるなり」とあり、汁気のものを啜(すす)ることをいう。〔礼記、檀弓下〕「(まめ)を啜(く)らひ水を飮むも、其のを盡す。斯れを之れ孝と謂ふ」とは、細かくかんでたべる。〔詩、王風、中谷有(いうたい)〕「啜として其れ泣く」は、啜り泣く声である。喫茶を古くは啜茶といい、啜るようにして飲んだ。
[訓義]
1. すすりなく、なく。
2. すする、なめる、くらう。
[古辞書の訓]
〔新字鏡〕啜 奈牟(なむ)、、阿比利比(あきひりひ) 〔名義抄〕啜 ナム・ナメミル・ホム・ススル・スフ・ハカリゴト/ ノム・ススル
[語系]
啜・thjiuatは同声。(せつ)はすすり飲み。もと同じ語である。咥thietも声近く、啜り泣く意。
[熟語]
啜羹▶・啜持▶・啜汁▶・啜▶・啜食▶・啜賺▶・啜▶・啜誘▶・啜泣▶・啜血▶・啜涕▶
[下接語]
一啜・飲啜・軽啜・細啜・嚼啜・小啜・啜・長啜・熱啜・餔啜・烹啜・飽啜
出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報