善名寺(読み)ぜんみようじ

日本歴史地名大系 「善名寺」の解説

善名寺
ぜんみようじ

[現在地名]天城湯ヶ島町吉奈

吉奈よしな川の北岸にある日蓮宗寺院。医王山と号し、本尊は十界大曼陀羅。神亀元年(七二四)行基の開基と伝え、真言宗で寺号も異なり、もとは背後の館山たてやまにあったという(増訂豆州志稿)。旧蔵の仏像背銘(集古十種)に「伴氏二親生霊 善魚 善足」の陰刻がある。善魚・善足の二人を貞観八年(八六六)の応天門の変の首謀者として伊豆国に流された伴善男の子とする説がある。また善男の子孫を伊豆大掾為重とする石井系図(静嘉堂文庫蔵)がある(静岡県史)

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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