普及版 字通 「嗷」の読み・字形・画数・意味
嗷
14画
[字訓] かまびすしい
[説文解字]
[字形] 形声
声符は敖(ごう)。敖は長髪の人を架して殴(う)ち、その呪霊によって他に威圧を加える呪儀。故に傲る意となる。嗷はその呪儀のときに発する大きな声をいう。〔説文〕二上に「衆口もて愁ふるなり」とするが、それは〔詩、小雅、鴻鴈〕「哀鳴すること嗷嗷たり」によるもので、〔説文〕にその詩句を引く。本来は衆口を以て哀訴する声をいう。
[訓義]
1. かまびすしい、大声で祈り訴える、うれえ訴える、かなしみなげく。
[古辞書の訓]
〔新字鏡〕嗷 佐和久(さわく)、又、止々呂久(とどろく) 〔字鏡集〕嗷 ナク・ホユ・ウレフ・ソシル・ウソブク
[語系]
嗷・敖・傲・・ngは同声。敖・はともに祭梟(さいきよう)(首祭)の方法で、他に威圧を与える呪儀である。また囂xiも声近く、囂は多くの祝告を列ねて愁訴することをいう。
[熟語]
嗷▶・嗷嗷▶・嗷然▶・嗷▶・嗷騒▶
出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報