嘯を吹く(読み)うそをふく

精選版 日本国語大辞典 「嘯を吹く」の意味・読み・例文・類語

うそ【嘯】 を 吹(ふ)

① 口をすぼめて息を強く吐き出す。ふうふうと息を吐く。
※東大国文研究室本十訓抄(1252)一「今は目をふさぎうそをふきて〈略〉あはて騒ぐほどに」
② 歌などを低い声で吟じる。
※竹取(9C末‐10C初)「或はうそをふき、扇を鳴らしなどするに」
口笛を吹く。
※虎明本狂言・柿山伏(室町末‐近世初)「貝をももたぬ山ぶしがみちみちうそをふかふよ」
④ 鳥などが鳴き声をあげる。
古今著聞集(1254)二〇「左右ともにうそを吹く」
⑤ 照れ隠しにそらとぼける。
河海抄(1362頃)八「恥をいとふ時は必ずうそを吹く」

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