口をすぼめ、呼気や吸気で口腔(こうくう)内に気流をおこし、笛のような音を発音すること、またはその音。補助的に指を使用する場合は指笛とよび区別する。口笛は合奏に用いることもあるが、個人的に旋律を再現して楽しむ場合に多く用いられる。それは個人の満ち足りた気分の表示としばしば解釈される。また、平静を装ったり、周囲を牽制(けんせい)するために吹くこともある。より普遍的には、狩猟などで人間同士が連携体勢を強めるための合図や信号伝達に使われる。さらに、犬や鳥など人間以外の動物との意志の交流にも役だつ。人体楽器として音楽に使われた例では、プライヤー作曲『口笛吹きと小犬』が有名である。
[藤田隆則]
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