囊中自ずから銭あり(読み)のうちゅうおのずからぜにあり

故事成語を知る辞典 「囊中自ずから銭あり」の解説

囊中自ずから銭あり

必要なだけの金銭を、なんとか工面できること。

[使用例] 会費無用となった事によって、Sも囊中おのずから銭ありの幸福人になった事が察せられた[正宗白鳥*人間嫌い|1949]

[由来] 七~八世紀、唐王朝の時代の中国の詩人しょうの詩の一節から。賀知章は常識離れした風流人で、知り合いでもない人の家に上がり込み、すばらしい庭を眺めつつお酒を飲むようなこともありました。この詩は、そのようすを詠んだ作品で、「みだりに酒をうを愁うるかれ、囊中自ずから銭有り(お酒を買う心配はご無用にどうぞ、財布の中を探せば酒代くらいは出て来るでしょうよ)」とうたっています。なお、「囊」とは、袋を意味する漢字です。

出典 故事成語を知る辞典故事成語を知る辞典について 情報

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