心配(読み)シンパイ

デジタル大辞泉 「心配」の意味・読み・例文・類語

しん‐ぱい【心配】

[名・形動](スル)
物事先行きなどを気にして、心を悩ますこと。また、そのさま。気がかり。「親に心配をかける」「将来心配する」「心配天気
気にかけてめんどうをみること。世話をすること。「近くに住む娘が食事の心配をしてくれる」
[類語](1気がかり心がかり不安懸念危惧きぐ憂慮憂患心痛心労気苦労屈託くったく思案うれおそれ気遣いわずら物思い考え気疲れ恐れ取り越し苦労杞憂悲観危懼きく疑懼ぎく胸騒ぎ不安心心細い心許こころもとない怖い危なっかしい頼り無い動揺心騒ぎ煩慮憂惧ゆうぐ憂懼ゆうく憂い事気遣わしい痛心鬼胎ひやひやはらはらどきどきおどおどあぶなあぶな恐る恐るこわごわおっかなびっくりおじおじおずおずびくびく恐怖そぞろ気が気でないおぼつかない(―する)おののくこわがる臆するおびえるびくつくおじるおじける恐れをなす悪びれる足が地につかない気が揉める居ても立ってもいられない矢も楯もたまらない居たたまれない生きた心地もしない気になる恐れる憂える案ずる気にする気にかける気を気に病む胸を痛める/(2配慮心遣い心配こころくば世話扶助扶育御守おも付き添い介添え介助介護介抱看護面倒見めんどうみケア気配り心掛け顧慮細心気兼ね注意目配り高配気遣う気を遣う気を利かせる気を配る心を配る心を砕く目が届く行き届く

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「心配」の意味・読み・例文・類語

しん‐ぱい【心配】

  1. 〘 名詞 〙 ( 「こころくばり」に当てた漢字を音読したもの )
  2. 心を配ること。心づかい。気づかい。配慮。〔洒落本・虚実柳巷方言(1794)〕
    1. [初出の実例]「こんな心配(シンバイ)するのも。どふぞ一日も早ふ。おまはんの女房じゃといはれたいばっかりじゃ」(出典:洒落本・色深睡夢(1826)下)
  3. 斡旋(あっせん)すること。奔走すること。
    1. [初出の実例]「コウ、男衆にこれをつかまして、どうぞモウ一ぺん心配さしてくれんか」(出典:滑稽本・人情穴探意の裡外(1863‐65頃)二)
  4. ( 形動 ) これからどうなるか、何か起こりはしないかなどと気にすること。不安がること。また、そのさま。気がかり。うれえ。
    1. [初出の実例]「いやも女の身にて嘸かし心配(シンパイ)、推量いたしてをりますて」(出典:歌舞伎・鼠小紋東君新形(鼠小僧)(1857)二)

こころ‐くばり【心配】

  1. 〘 名詞 〙 あれこれ気をくばること。心づかい。配慮。
    1. [初出の実例]「いとけなき子の起居に心くばりせしを見ては」(出典:俳諧・葛の松原(1692))
    2. 「然し妻でなかったら、矢張り気付かないやうな細かい心配りの分るものが入ってゐた」(出典:蟹工船(1929)〈小林多喜二〉五)

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