標本(x1,y1),(x2,y2),…,(xn,yn)に対して
(y-y1)2+(y-y2)2+……+(y-yn)2
を最小にするような直線y=ax+bを定めることができる。この直線を回帰直線という。たとえば、あるクラスの各学生について身長xと体重yを測定した記録、または各学生の英語の点数と国語の点数の記録があるとする。このように二つの変量XとYについての記録から、その二つの変数の間の関係を一次式で近似することを考える。
二つの変量X、Yについての測定の結果を
(x1,y1),(x2,y2),……,(xn,yn)
とする。このときxの一次式y=ax+bに含まれる定数a、bを
が最小になるように定めたとき、このxの一次式で表される直線y=ax+bがYのXに関する回帰直線である。前記のfが最小になるようなa、bは次式で与えられる。
ただし
したがってYのXに関する回帰直線は次のようになる。
同じように、XのYに関する回帰直線は
で与えられる。
[古屋 茂]
…方程式y=μ2+σ2・ρ(x-μ1)/σ1で表される直線lは,XがxであることがわかったときYの最良予測値yを与える。この直線lをYのXへの回帰直線という。回帰という用語はゴールトンF.Galton(1822‐1911)によって言い出されたというが,それは次の観察によった。…
※「回帰直線」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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