国際美術展(読み)こくさいびじゅつてん

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「国際美術展」の意味・わかりやすい解説

国際美術展
こくさいびじゅつてん

定期的に開催されている主な国際展は,最も歴史の古いベネチアビエンナーレサンパウロ・ビエンナーレ,シドニー・ビエンナーレ,第三世界からの出品も多いバングラデシュ・ビエンナーレ,インドトリエンナーレ,4年に1回のドクメンタ (カッセル) などがある。開催方式によってビエンナーレ (隔年) ,トリエンナーレ (3年ごと) などの呼び名になる。地域別やテーマ別の展示に賞制度を組み入れるのが一般的であるが,価値観の相対化から,近年では十分納得しうるテーマを設定するこがとみに難しくなっており,テーマ設定を廃止した 88年のベネチア・ビエンナーレのような例もある。いかに刺激的でその後の美術界に影響を与えうるテーマを設定できるかが,企画・主催者側の知恵の見せどころといえよう。

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世界大百科事典(旧版)内の国際美術展の言及

【美術展覧会】より

… 19世紀に入ると,国内的な美術展覧会ばかりでなく,国際的な美術展覧会が各国で開催されることになり,最初の国際的な美術展覧会は1863年にミュンヘンで開催されたものとされる。現在,定期に開催されている国際美術展の最古の伝統をもつのは,1895年に第1回を開催し,それ以後一時中断したこともあるが,2年目ごとに開催しているベネチア・ビエンナーレであり,第2次大戦後では,サン・パウロ・ビエンナーレ(1951‐),毎日新聞社主催の日本国際美術展(通称〈東京ビエンナーレ〉,1952‐70)などがある。版画の国際展はアメリカ,スイス,ユーゴ,ポーランドなどで定期に開催され,1957年東京国立近代美術館において第1回東京国際版画ビエンナーレ展が開かれている。…

※「国際美術展」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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