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地主支配 じぬししはい

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

地主支配
じぬししはい

地主対小作関係が,耕地の貸借関係,小作料の授受関係といった債権債務の契約関係にとどまらず,主従関係の形で,生活の全面にわたって支配する形態。具体的には,地主の一方的な契約の解除,転売による小作権の消滅,契約の一般的形態であった口約束,減免慣行などに見出され,弱い小作権者が隷従を強いられていた。地主支配はさらに東北型村落においては,本家分家関係,親方子方関係と結合して,より一層強固なものとなった。そこでは,貨幣経済の遅れが村落を封鎖的にし,階層移動を阻止し,地主は在村耕作地主として村民との間に身分階層的秩序を維持した。また生産力の低さのゆえに,生活の全般にわたって村民の間での相互依存が必要となり,そのために強固な共同体的規制が働いたが,このことが身分階層秩序をさらに固定的なものとした。しかし,この主従関係は労役奉仕=保護の家族主義的な温情関係におおわれていたが,それだけ安定していたわけでもある。これらのことは,日本の資本主義の後進性によるところが大きい。なお,地主支配は第2次世界大戦後の農地改革による地主制の払拭とともに消滅した。

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