地獄の花(読み)ジゴクノハナ

デジタル大辞泉 「地獄の花」の意味・読み・例文・類語

じごくのはな〔ヂゴクのはな〕【地獄の花】

永井荷風初期小説。明治35年(1902)の作で、「文芸界」誌の懸賞小説に応募選外となるも、同年9月に出版される。森鴎外に高く評価され、著者出世作となった。フランスの自然主義作家、ゾラ影響が見られる。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内の地獄の花の言及

【永井荷風】より

…良家の風に反抗,1898年広津柳浪門に入り小説家を志す一方,落語家や歌舞伎作者の修業もした。初期の作品に〈明治30年代〉のゾライズムの洗礼を受けた《地獄の花》(1902)などがある。彼の特色が明らかになるのは,1903年から08年におよぶアメリカ,フランスの外遊体験をもとにした《あめりか物語》(1908),《ふらんす物語》(1909。…

※「地獄の花」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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