地震観測網(読み)じしんかんそくもう(その他表記)seismic network

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「地震観測網」の意味・わかりやすい解説

地震観測網
じしんかんそくもう
seismic network

目的に応じて多数の地震計を配置する地震の観測形態。観測データは即時 1ヵ所に送られ集中記録・解析されることが多い。対象は地球全体の地震活動から,国や地方の地震活動,断層火山など多岐にわたる。世界的なものとして,アメリカ地震学連合 Incorporated Research Institutions for Seismology; IRISが中心となって構築する 100ヵ所以上の地震観測点によるグローバル地震観測網 Global Seismographic Network; GSNがある。日本国内では防災科学技術研究所が全国約 770ヵ所に微小地震を検出する高感度地震観測網 Hi-netをもつほか,気象庁や大学などが設置している。大地震発生後の余震活動を精度よく観測するため短期的に稠密観測網をしくこともある。

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世界大百科事典(旧版)内の地震観測網の言及

【地震観測】より

…しかしこれらの情報を有効に取り出すためには,震源を中心としたさまざまの方位と距離に位置する地点で地震波を記録し,これらを総合的に解析する必要がある。そのため地震の発生地域に地震計を多点配置した地震観測網を設置することが多い。地震は突発的に発生し,しかもその発生場所は一定していないのが普通である。…

※「地震観測網」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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