垂水廃寺
たるみはいじ
[現在地名]新吉富村垂水
山国川が支流友枝川と合流する地点の西岸、標高二〇メートル余の河岸段丘上に造営された白鳳時代の寺院跡。昭和初期から優美な新羅系瓦の出土地として知られ、渡来系の人々との関係も指摘されていた。昭和四八年(一九七三)から同五〇年にかけてトレンチによる発掘調査、平成七年(一九九五)には一部面的な発掘調査が行われた。昭和四八年からの調査の結果、寺域はおよそ条里方向と同一の方二町で、寺の存続期間は七世紀後半から八世紀後半に至る短いものと考えられた。
出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報
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