塚越賢爾(読み)ツカゴシ ケンジ

20世紀日本人名事典 「塚越賢爾」の解説

塚越 賢爾
ツカゴシ ケンジ

昭和期の航空機関士



生年
明治33(1900)年11月8日

没年
昭和18(1943)年7月7日

出身地
東京

経歴
昭和2年東京朝日新聞社に入社。12年同社が試みた亜欧連絡飛行に“神風号”を操縦、飯沼正明操縦士と共に4月6日午前2時12分4秒、東京・立川飛行場を離陸、12の都市を経て日本時間の10日午前0時30分、ロンドンのクロイドン飛行場に着陸した。国産機による初の国際航空世界新記録を樹立、神風ブームを巻き起こした。太平洋戦争さなかの18年、日独軍事連絡便としてA26型機でベルリンに向かう途中消息を絶った。

出典 日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」(2004年刊)20世紀日本人名事典について 情報

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「塚越賢爾」の解説

塚越賢爾 つかごし-けんじ

1900-1943 昭和時代前期の航空機関士。
明治33年11月8日生まれ。昭和2年東京朝日新聞社にはいる。12年神風(飯沼正明操縦士)による亜欧連絡飛行で最短時間記録を樹立。第二次世界大戦中,日独軍事連絡便としてA26型機でベルリンにむかう途中,昭和18年7月7日に消息をたった。44歳。東京出身。

出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内の塚越賢爾の言及

【神風号】より

…日本陸軍の試作司令部偵察機キ‐15(制式名97式司令部偵察機)のうちの1機を改装のうえ購入したもの。イギリスのジョージ6世の戴冠(たいかん)式を機に本機による訪欧飛行が計画され,37年4月6日,乗員飯沼正明,塚越賢爾により立川飛行場を出発,全行程1万5357kmを94時間18分(実飛行時間は51時間19分)を要して4月10日最終目的地ロンドンのクロイドン飛行場に到着した。これは都市間連絡飛行の国際新記録であったばかりでなく,それまで低く見られていた日本の飛行機設計能力が世界的に認められる機縁となった。…

※「塚越賢爾」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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