塩ノ入峠
しおのいりとうげ
与板町と和島村境の標高一三六メートルの峠。塩のり・塩ねり峠などとも呼称する。与板松下庵に住む弟の由之と島崎(現和島村)に住む良寛とが互いに往来し合った峠として親しまれている。往時は険難な山坂道であり、由之が良寛に送った歌の中にも、「雪ふれば道さへ消る塩ねりの み坂造りし神しうらめし」と詠まれている。文政一一年(一八二八)与板藩命により本与板村庄屋覚兵衛と荒巻村(現和島村)庄屋善平らが峠道を改修(「関守」与板町郷土資料館蔵)。
出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報
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