塩水淡水化(読み)エンスイタンスイカ

化学辞典 第2版 「塩水淡水化」の解説

塩水淡水化
エンスイタンスイカ
demineralization of saline water

淡水化方式は,
(1)海水中の96~97% の水分を取り出す方式,
(2)3~4% の塩類を取り出す方式,
に大別される.(1)の方式の蒸留法は,水1 kg 当たり2300~2500 kJ の熱量を加えて蒸発させる方法で,太陽熱利用のほかに熱効率のよい多重効用真空式,多段フラッシュ式,蒸気圧縮式,原子力利用式などがある.冷凍法は水1 kg 当たり340 kJ の熱を除いて氷として分離する方法で,冷凍機式,直接真空冷凍式,冷媒による冷凍式などがある.(2)の方式は膜を用いるもので,イオン交換膜を用いる電解透析式,逆浸透式などがある.水不足の地方では,立地条件に合わせて多種類の方式による工場が操業している.中近東地中海と大西洋沿岸,カリブ海沿岸,南米,アメリカ沿岸の地域である.[別用語参照]逆浸透法

出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報

今日のキーワード

仕事納

〘 名詞 〙 年の暮れに、その年の仕事を終えること。また、その日。《 季語・冬 》[初出の実例]「けふは大晦日(つごもり)一年中の仕事納(オサ)め」(出典:浄瑠璃・新版歌祭文(お染久松)(1780)油...

仕事納の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android