化学辞典 第2版 「塩素化ブチルゴム」の解説
塩素化ブチルゴム
エンソカブチルゴム
chlorinated butyl rubber
ブチルゴムを,室温付近で塩素化してできる合成ゴムで,塩素を約1% 含む.二重結合のほかに塩素を含んでいるため,硫黄のほかにジアミン,ジチオール,金属塩化物などで加硫ができる.ブチルゴムと同様,耐老化性,耐オゾン性,耐摩耗性,電気絶縁性にすぐれ,耐熱性,耐候性はブチルゴムよりすぐれている.また,ほかのゴムと混合して加硫することもできるので,これらのゴムの性質改善に用いられる.チューブレスタイヤのインナーライナー,耐熱性コンベヤーベルト,高温用ホース,電気絶縁材料などに広く使用される.
出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報