塩船村(読み)しおぶねむら

日本歴史地名大系 「塩船村」の解説

塩船村
しおぶねむら

[現在地名]青梅市塩船

吹上ふきあげ村の東に位置する。地内の観音寺の文永元年(一二六四)一二月二一日の本尊木造千手観音立像胎内墨書銘に塩船えんせん(現真言宗豊山派)とある。平安期の常滑古窯の三筋壺、鎌倉期の瀬戸美濃古窯の緑釉四耳壺などが出土している。弘安七年(一二八四)六月銘を最古とする板碑一六〇基余があり、永仁四年(一二九六)六月一四日銘の一結衆百余人逆修板碑は勧進僧による造立で、卒塔婆の称を銘文に記す。上半欠で二〇三センチ、幅六三センチのもの。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報