…近世前期にすでに京の町には紙くず買がいた。1690年(元禄3)刊の《人倫訓蒙図彙(じんりんきんもうずい)》には,大きな布袋を肩にかけ,さおばかりを携えた女の紙くず買の姿が描かれ,紙であればなんでも買い集めて直し屋(再生処理業者か)へ売るとしてある。紙くず買はその後大坂,江戸その他の町にも現れ,近世後期には男性の仕事となり,古着,古銅,古鉄,古道具などをも買い集めるようになった。布袋にかわって大きな籠を背負い,買い集めたものはそれぞれ直し屋,古着屋,古鉄屋,古道具屋などに引き取られ,口銭をもらった。…
※「塵紙交換」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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