日本歴史地名大系 「墅截」の解説
墅截
いちのきり
一六巻
別称 慶長十九年きり以来浦里田畑浮所務一墅切牒 井関又右衛門盛英編
成立 貞享元年
原本 伊達文化保存会
解説 宇和島藩の十組支配に従い、城下一冊・御庄一冊・津島一冊・河原淵一冊・広見一冊・山奥二冊・野村二冊・宇和二冊・矢野保内二冊・浦方二冊と聞書一冊よりなる。里方は各村ごとに津出道法、所柄・地面・水掛り・井手、麦田・早田・中田・晩田・大豆畑と稲の品種、種籾・種大豆、天正・正保・寛文検地の村高・田畑、四色小物成・九色小役等雑税の賦課基準、山役銀・青引・青草、延宝元年の定免・本百姓一人前の耕地・貢租、庄屋無役地・庄屋給田・三升米豆・夫役、百姓階層、引地、本茶・楮・塀銀・鉄砲銀・山役銀等の数量などについて記す。浦方はこのほかに役水主・役笘・鰯網の網銭・網代・持主、公儀網代等について詳細に記述する。宇和島藩の租税台帳である。聞書は二七項目について宇和島藩農政上の必要事項をまとめる。
活字本 近代史文庫宇和島研究会編「宇和島藩庁・伊達家史料」第二巻・第三巻
出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報