墨子糸に泣く(読み)ぼくしいとになく

故事成語を知る辞典 「墨子糸に泣く」の解説

墨子糸に泣く

人間が、環境によって善人にも悪人にもなることを、嘆いたことば。

[由来] 「墨子―所染」に出て来るエピソードから。紀元前五世紀ごろ、戦国時代中国でのこと。墨子という思想家は、糸を見て、こんなことを考えました。糸は染料によってさまざまな色になりますが、それと同じように、君主もよい家臣がいればよい君主になるし、悪い家臣がいれば悪い君主になります。国に仕える者たちだって、同じこと。そう思うと、墨子は、涙が出てきたということです。

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