売り繋ぎ(読み)ウリツナギ

デジタル大辞泉 「売り繋ぎ」の意味・読み・例文・類語

うり‐つなぎ【売り×繋ぎ】

株式商品所有者が値下がりを予想して、損を相殺するために、信用取引先物取引で同一銘柄を売って利益を出すこと。つなぎ売り

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精選版 日本国語大辞典 「売り繋ぎ」の意味・読み・例文・類語

うり‐つなぎ【売繋】

  1. 〘 名詞 〙
  2. とぎれないように売ること。
    1. [初出の実例]「売繋、買繋等の見込成難く」(出典:随筆・浪花の風(1856))
  3. 手持ちの現物が値下がりしそうな場合、その値下がり損を防ぐため、株式では信用取引、商品では清算取引で同一銘柄を売り建てておくこと。⇔買繋ぎ。〔袖珍新聞語辞典(1919)〕

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世界大百科事典(旧版)内の売り繋ぎの言及

【商品取引所】より

…この間に値上がりすれば先物では損になるが,その分は現物の値上がり益で相殺されるわけである。これが〈売りつなぎ〉だが,逆に〈買いつなぎ〉もある。たとえば加工業者が買い注文を受けて,製品を生産する時点に原料である商品が暴騰していたら加工賃が出るどころか原料代に食われて大損になりかねない。…

【取引所】より

… 売疲れ・買疲れ売るだけ売って,相場も思うようにいかず売る力もなくなった状態を〈売疲れ〉といい,反対に買うだけ買って,相場が上がらず買う力もなくなった状態を〈買疲れ〉という。 売りつなぎ・買いつなぎ値下がりによる損失を防ぐため,その株式を信用取引で空売りすることを〈売りつなぎ〉(あるいは〈つなぎ売り〉)といい,一般に手持株が名義書換えその他で手もとになく,先行きその株が値下がりしそうなときに,値下がり損を防ぐために信用取引で空売りし,値下がりしたところを買い戻して差益を取るか,または株券が手もとに戻ったときに〈現渡し〉して決済することである。一方,〈買いつなぎ〉(あるいは〈つなぎ買い〉)は,手もとに資金がなく,先行き株価が値上がりしそうなときに,あらかじめ信用取引でその株を買い,資金ができたところで〈現引き〉して決済することをいう。…

※「売り繋ぎ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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