多重チェック機構(読み)たじゅうチェックきこう(その他表記)multiple check system

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「多重チェック機構」の意味・わかりやすい解説

多重チェック機構
たじゅうチェックきこう
multiple check system

人間の不安全行動ないし操作ミスを避けるため,複数の方法で信号伝達を行う機構。人間は外界刺激や情報を視覚聴覚,嗅覚その他の感覚でとらえ,それに応じた判断に基づいて必要な行動をとる能力を有している。しかし,人間は本質的に誤りを犯しやすいという性質があり,監視作業などで注意を集中していても,刺激過少の状態では大脳の活動が低下し,ねむけを催し不注意な行動をとるおそれがある。自動化された生産システムの中央制御管理室でシステムの故障警報を発するには,メータブザー,ランプ点滅などいくつかの信号を併用して,監視員の注意を促す必要がある。また,ねむけを起さないような判断作業ないし手作業を行わせるなどの対策が必要である。

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