能力(読み)のうりょく

精選版 日本国語大辞典「能力」の解説

のう‐りょく【能力】

〘名〙
物事をやり遂げることのできる力。事をなし得る力。有効にはたらく力。はたらき。才能。
※遁花秘訣(1820)牛痘の能力「抑牛痘の能力は、人に種ゆれば、其気〈〉不日にして全身に及ぶ」
※吾輩は猫である(1905‐06)〈夏目漱石〉五「人間以上の能力は決してない者である」 〔柳宗元‐牛賦〕
② (faculty訳語) 心理学で、知性・感情・記憶などの精神作用の実体として仮定されたもの。〔哲学字彙(1881)〕
③ 法律上、一定事柄について必要とされる人の資格権利能力行為能力責任能力、犯罪能力など。民法上は、法律行為を単独で完全にすることのできる行為能力をいう。〔仏和法律字彙(1886)〕

のう‐りき【能力】

〘名〙
① 寺で力仕事に従事する下級。また、寺男。
謡曲道成寺(1516頃)「いかに能力、はや鐘をば鐘楼へ上げてあるか」

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典「能力」の解説

能力
のうりょく
ability

動作作業などの身体的ならびに精神的行為を行うのに必要な力をさす。能力は行われる動作,作業などの複雑さ,あるいは動作,作業などを行う速さ,正確さなどで測定される。また能力は一般能力と特殊能力に分けられる。動作,作業などの行為すべてに共通する能力は一般能力といわれ,知能はその一例である。行為を行うにあたりいくつかの別個の能力を考える場合は特殊能力といわれる。

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デジタル大辞泉「能力」の解説

のう‐りょく【能力】

物事を成し遂げることのできる力。「能力を備える」「能力を発揮する」「予知能力
法律上、一定の事柄について要求される人の資格。権利能力行為能力責任能力など。

のう‐りき【能力】

寺で力仕事をする下級の僧。また、寺男。
「いかに―、はや鐘をば鐘楼へ上げてあるか」〈道成寺

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世界大百科事典 第2版「能力」の解説

のうりょく【能力 ability】

一般にはある一定の課題を遂行することのできる力をいうが,法律術語としては,法律上一定のことについて必要とされる資格(権利能力,行為能力,責任能力など)を意味する。一般に能力は,教育や環境などの後天的要因と素質的・生得的要因の複合の結果,個人の中に形成されるものである。これに対して,生得的素質によって規定されている個人の潜在的可能性を性能または資質capacityというが,能力という言葉はこれを含む上位概念として使われる場合もある。

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