大口袴(読み)オオクチバカマ

デジタル大辞泉 「大口袴」の意味・読み・例文・類語

おおくち‐ばかま〔おほくち‐〕【大口×袴】

裾の口が大きい下袴。平安時代以降、公家束帯のとき、表袴うえのはかまの下に用いた。紅または白の生絹すずし平絹ひらぎぬ・張り帛などで仕立ててある。鎌倉時代以後は、武士直垂ひたたれ狩衣かりぎぬなどの下に用いた。

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精選版 日本国語大辞典 「大口袴」の意味・読み・例文・類語

おおくち‐ばかまおほくち‥【大口袴】

  1. 〘 名詞 〙おおくち(大口)[ 一 ][ 二 ]西宮記(969頃)〕

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世界大百科事典(旧版)内の大口袴の言及

【袴】より

… また,奈良時代は中国唐朝の文物制度が盛んに輸入された時であったから,このころには種々の唐朝服飾が採用されている。〈衣服令〉(大宝令)によると,礼服(らいふく),朝服,制服は,いずれも白袴を着用するよう規定されているが,唐朝の制度によると,文武官朝参の服に白布大口袴が行われ,乗馬の服にもまた舞楽の装束にも白袴が用いられ,〈衣服令〉の白袴の規定が唐朝の制度にならったものであることが知られる。しかも白袴着用のことが690年(持統4),706年(慶雲3)などに重ねて令せられていることからすると,唐制にならって白袴の採用されたのは早く天武朝にさかのぼるものと考えられる。…

※「大口袴」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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