大学史研究会(読み)だいがくしけんきゅうかい

大学事典 「大学史研究会」の解説

大学史研究会
だいがくしけんきゅうかい

日本および世界各国の大学史をはじめ,大学問題全般まで幅広く関心を持つ研究者から構成される組織。大学研究を主題とした組織として,長い歴史を持っており,1978年(昭和53)に発足した。その特徴は既存学会にみられる研究発表だけでなく,会員間の自由な討議を中心とした運営を行ってきたことである。2016年(平成28)時点において,学会誌『大学史研究』は25号まで刊行され,ニューズレター「大学史研究通信」は85号まで作成されている。研究会の年次大会にあたるセミナーは38回を数える。会員の主体的な関わりと平等な関係を基本とした学会運営によって,高度な自律性と学術性を維持している。設立時の会員らは,のちに設立された他の大学研究関連学会の基幹メンバーとして活躍するとともに,高等教育政策への積極的な関与も見せており,現在の大学研究を支えてきた。大学史研究会は,日本の大学研究の発端となった組織と言える。
著者: 山崎慎一

出典 平凡社「大学事典」大学事典について 情報

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