大経師暦(読み)だいきょうじごよみ

精選版 日本国語大辞典 「大経師暦」の意味・読み・例文・類語

だいきょうじ‐ごよみダイキャウじ‥【大経師暦】

  1. 〘 名詞 〙 古く、大経師が、奈良の幸徳井・賀茂両氏より朝廷に進奉する新暦の発行権をもち、毎年一一月初めに発行して世に広めた暦。
    1. [初出の実例]「小さきわらんべの大経師暦を売りけるを聞て」(出典:評判記・野郎虫(1660))

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内の大経師暦の言及

【京暦】より

…京都の暦師によって頒行された暦。版元により大経師暦と院経師暦の2種がある。京暦の起りは鎌倉時代ころと推定され,15世紀の半ばには摺暦(すりごよみ)座というものが専売権を握っていた。…

【経師屋】より

表具・表装に用いる道具には,各種のはけ,定規,断ちもの包丁,小刀,仮張り台などがあり,のり(糊)は古代では米ののりを用いたが,中世からは生麩(しようふ)のりが使われるようになった。なお,《おさん茂兵衛》などで知られる大経師は,もと朝廷の御用を勤務めた京都の経師仲間の長で,毎年奈良の幸徳,賀茂両家から朝廷に進奉される新暦を受けて〈大経師暦〉を発行する特権をもっていた。【遠藤 元男】。…

※「大経師暦」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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