大経師(読み)ダイキョウジ

デジタル大辞泉 「大経師」の意味・読み・例文・類語

だい‐きょうじ〔‐キヤウジ〕【大経師】

昔、朝廷御用の、経巻仏画などを表装した職人の長。造暦にあたった賀茂・幸徳井両家から新暦を受け、大経師暦を発行する権利を与えられた。
表具師

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精選版 日本国語大辞典 「大経師」の意味・読み・例文・類語

だい‐きょうじ‥キャウじ【大経師】

  1. 〘 名詞 〙
  2. もと朝廷御用の職人で、経巻および巻物などを表装する経師の長。奈良の幸徳井・賀茂両氏より新暦を受けて大経師暦を発行する権利を与えられたもの。
    1. [初出の実例]「良秀代々号大経師、公物被仰付者也」(出典:建内記‐永享六年(1434)一〇月二日)
  3. のち一般に経師屋・表具師の称。

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歌舞伎・浄瑠璃外題よみかた辞典 「大経師」の解説

大経師
(通称)
だいきょうじ

歌舞伎浄瑠璃外題
元の外題
大経師昔暦 など
初演
正徳5.春(大坂・嵐三十郎座)

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「大経師」の意味・わかりやすい解説

大経師
だいきょうじ

経師

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世界大百科事典(旧版)内の大経師の言及

【経師屋】より

表具・表装に用いる道具には,各種のはけ,定規,断ちもの包丁,小刀,仮張り台などがあり,のり(糊)は古代では米ののりを用いたが,中世からは生麩(しようふ)のりが使われるようになった。なお,《おさん茂兵衛》などで知られる大経師は,もと朝廷の御用を勤務めた京都の経師仲間の長で,毎年奈良の幸徳,賀茂両家から朝廷に進奉される新暦を受けて〈大経師暦〉を発行する特権をもっていた。【遠藤 元男】。…

【暦】より

…以下で各地の暦の主要なものについて述べる。
[京暦]
 京都の暦師から版行されていた暦で経師(きようじ)暦と呼ばれ,版元に大経師と院経師があった。室町時代には摺暦座というのがあって専売権を握っていた。…

※「大経師」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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