大芝鑪場(読み)おおしばたたらば

日本歴史地名大系 「大芝鑪場」の解説

大芝鑪場
おおしばたたらば

[現在地名]春野町芳原 大芝

柏尾かしお山と烏帽子えぼし山との間の谷にあった近世中期の製鉄場。寛保元年(一七四一)三月、藩の勘定頭と国産役を兼任した馬場弥五六が中心となって藩営として操業され、これに城下種崎たねざき(現高知市)の商人和泉屋嘉右衛門が協力した(「馬場氏書」近藤家蔵)

原料の砂鉄幡多はた郡の海岸から取寄せたといわれ、最初は技術が稚拙であったため失敗したが、その後「但州より参り申し候職人段々吹方宜しく、二夜三日に五百貫目出来候時は御考に合い申す由に御座候所、六百四拾七貫以上右職人吹出し申し候」となり相当成功した(宝暦九年和泉屋嘉右衛門訴書「土佐藩工業経済史」所引)

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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