大虫庄(読み)おおむしのしよう

日本歴史地名大系 「大虫庄」の解説

大虫庄
おおむしのしよう

おにヶ岳東麓、大虫川によって形成された扇状地一帯に成立した荘園。安貞二年(一二二八)八月五日付の七条院(藤原殖子)処分目録案(東寺百合文書)に越前国五ヵ所の一所として「大虫庄」とみえ、同日付の別の七条院処分目録案(同文書)には「大虫社」とみえるので、当庄は大虫社およびその社領を含めていったものと考えられる。このとき高倉天皇妃七条院から後鳥羽天皇妃修明門院藤原重子に伝領されている。その後京都妙法みようほう院領になったらしく、「華頂要略」門主伝八の文永五年(一二六八)一一月八日条に「今日以十箇庄園妙法院領云々三塔興隆下其所於寺家」とあり、「西塔文越前国大虫庄」とみえる。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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