大谷津村(読み)おおやつむら

日本歴史地名大系 「大谷津村」の解説

大谷津村
おおやつむら

[現在地名]市貝町大谷津

杉山すぎやま村の北に位置し、村内を小貝こかい川が南流する。東は続谷つづきや村、南西上稲毛田かみいなげた(現芳賀町)。「那須記」によれば千本せんぼん(現茂木町)城主千本氏領内の大谷津を滝寺別当に与えている。大谷津城は、永正年間(一五〇四―二一)に那須氏一族の大谷津藤永が宇都宮氏に対する防御のために築城したと伝え、東西約五四メートル・南北約四九メートルの本丸跡が残り、その北西に二の丸跡とみられる跡がある。

慶安郷帳では田三二七石余・畑二〇二石余で幕府領元禄郷帳では高六四二石余で幕府領。改革組合村では幕府領と旗本稲垣・佐合・依田の四給で、家数二九。天保一〇年(一八三九)の村明細帳(菅俣俊之文書)によれば依田分五三石余、稲垣分一三一石余、佐合分五六石余、大久保分二石余とあり、ほかは幕府領。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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