大野砦跡(読み)おおのとりであと

日本歴史地名大系 「大野砦跡」の解説

大野砦跡
おおのとりであと

[現在地名]山梨市大野

笛吹川とおも川の合流点の北東側に築かれた中世の城館。武田氏滅亡後の天正一〇年(一五八二)の戦いの際、ここを本拠とした大村党の大村三右衛門らは小田原北条方につき、徳川方の穴山衆と六月中旬に交戦し、多数の犠牲者を出して敗北したという。「甲斐国志」は「東西五十歩余中央ニ門アリ南北七十五歩四方ノ土堤敷六歩バカリ」で、土塁の外側外郭あるいは御城屋敷とよばれていたとし、土塁を備えた南北に長い方形単郭の城館であり、周囲にそれにかかわる屋敷地があったことが想像できる。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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