大野馬牧
おおののうままき
上総国に置かれた牧。「延喜式」兵部省諸国馬牛牧条にみえ、馬は五、六歳になると毎年左右馬寮に納めることになっていた。上総国内の郡郷を含め、オオノまたはオノの訓をもつのは「和名抄」記載の海上郡大野郷であるが、この郷内またはこれに近接して経営されていた牧場であったのであろうか。同郷の比定地は明らかでなく、現市原市駒込・高滝付近という説(大日本地名辞書)、同市折津・大久保付近とする説がある(日本地理志料)。
出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報
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