大阿仁(読み)おおあに

日本歴史地名大系 「大阿仁」の解説

大阿仁
おおあに

現北秋田郡の南部、仙北せんぼく郡境に源をもつ阿仁川流域とその本支流沿いの沢・山地総称で、小阿仁こあにと対名をなす。南北四〇―五〇キロ、東西五―三〇キロで、西は小阿仁と隣接、北に現森吉もりよし町、南に現阿仁町がある。

天正一七年(一五八九)の湊合戦に関する湊・檜山両家合戦覚書(秋田家文書)に「仙北ノカドヤト云口ノ押ヘニハ秋田領ニ大アニト云城アリ、大アニハ加成常陸子右馬頭」とある。中世後期を通じ米内沢よないざわ城主の嘉成氏が全域を実質支配したが、天正初年頃安東(秋田)氏に包摂された。以後嘉成氏は安東被官となる。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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