故事成語を知る辞典 「天定まりて人に勝つ」の解説 天定まりて人に勝つ 悪い者は、一時的に栄えることはあるが、長い目で見ると必ず滅びるということ。 [由来] 「史記―伍ご子し胥しょ伝」に出て来ることばから。紀元前六世紀、春秋時代の中国でのこと。楚その国に仕えていた伍子胥は、父と兄を平へい王おうに殺され、呉ごという国へと亡命しました。それから一六年、呉軍を率いてついに楚へと攻め込んだ彼は、すでに亡くなっていた平王の「死屍に鞭打つ」という復讐を遂げます。しかし、そのやりかたがあまりにひどかったため、旧友の申しん包ほう胥しょから、「人衆おおければ天に勝つも、天定まりて亦また能よく人を破る(悪いことをする者の数が多ければ、一時的には天にも勝てるが、やがて天が安定すると、結局は悪人を滅ぼしてしまうものだ)」と非難されてしまいました。その通り、伍子胥は、後に呉王にうとんじられて、自殺を命じられることになるのでした。 出典 故事成語を知る辞典故事成語を知る辞典について 情報