天定まりて人に勝つ(読み)てんさだまりてひとにかつ

故事成語を知る辞典 「天定まりて人に勝つ」の解説

天定まりて人に勝つ

悪い者は、一時的に栄えることはあるが、長い目で見ると必ず滅びるということ。

[由来] 「史記しょ伝」に出て来ることばから。紀元前六世紀、春秋時代の中国でのこと。の国に仕えていた伍子胥は、父と兄をへいおうに殺され、という国へと亡命しました。それから一六年、呉軍を率いてついに楚へと攻め込んだ彼は、すでに亡くなっていた平王の「死屍に鞭打つという復讐を遂げます。しかし、そのやりかたがあまりにひどかったため、旧友しんほうしょから、「人おおければ天に勝つも、天定まりてく人を破る(悪いことをする者の数が多ければ、一時的には天にも勝てるが、やがて天が安定すると、結局は悪人を滅ぼしてしまうものだ)」と非難されてしまいました。その通り、伍子胥は、後に呉王にうとんじられて、自殺を命じられることになるのでした。

出典 故事成語を知る辞典故事成語を知る辞典について 情報

関連語 死屍

中国のゴビ砂漠などの砂がジェット気流に乗って日本へ飛来したとみられる黄色の砂。西日本に多く,九州西岸では年間 10日ぐらい,東岸では2日ぐらい降る。大陸砂漠の砂嵐の盛んな春に多いが,まれに冬にも起る。...

黄砂の用語解説を読む