天明飢饉騒動録(読み)てんめいききんそうどうろく

日本歴史地名大系 「天明飢饉騒動録」の解説

天明飢饉騒動録
てんめいききんそうどうろく

一巻

別称 天明騒動記 地京原村清左衛門著

成立 文政年間

分類 記録

写本 中条村新井家・更埴市伊藤家旧蔵

解説 天明四年(一七八四)松代領西山中から起きた農民騒動記。発端は天明三年七月六日の浅間山の大爆発、九日より六〇日間の連雨による大凶作、続いての大飢饉による穀類値段の暴騰で食糧払底となり、特に松代領西山中高三万石の領民は既に藩からと藩中の給人(知行人)から三万両の借金があった。藩財政の窮迫から、天明四年一〇月、拝借金・給人等からの他借の返済を求めたため、農民は領内西山中の造酒屋から時借返済を行うため、高府・中条・新町上条の造酒屋に借金予約を行ううち、農民が一万人余に増し、松代城下に押し込む気配となって一揆となり、藩役人が途中へ出張し、昼夜の交渉の結果、農民らの拝借金・他借返済を猶余、年賦償還により穏かに一揆が解散した経過を記す。

活字本 新編信濃史料叢書第一九巻

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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