天稚彦神社(読み)あめわかひこじんじや

日本歴史地名大系 「天稚彦神社」の解説

天稚彦神社
あめわかひこじんじや

[現在地名]豊郷町高野瀬

祭神は天稚彦命・大国主おおくにぬし命・事代主ことしろぬし命。旧郷社。創建年代は未詳だが、「三代実録」貞観一三年(八七一)二月一六日条の近江国正六位上天若御子神に従五位下を授けたとあるのは当社とされる。古来より高野瀬たかのせ村・さわ村・えだ(現豊郷町)肥田ひだ村・三津みつ(現滋賀県彦根市)の産土神で、三津の勝鳥かつとり神社蔵の永正元年(一五〇四)五月吉日銘の懸仏二面の裏に天稚宮とある。寛永八年(一六三一)の棟札に氏子五村の名と天若大明神宮の名がみえ、懸仏が神体であることを記すので、永正の懸仏も当社のものとみられるが、「木間攫」などによると、祭日以外は神体の懸仏を勝鳥神社に置くのだという。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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