… えびすの神像は,釣竿を持ち,脇に釣り上げた魚を抱えた姿であるが,このえびすの本社は,兵庫県西宮市の西宮神社(夷社)とされている。西宮の夷社は夷三郎とも呼ばれ,天照大神をまつる広田社の摂社であった。広田社には,複数の摂社が置かれていたが,夷社は大国主命もしくは蛭児(ひるこ)をまつり,三郎社は事代主命をまつるとされた。…
…室町時代には,《塵塚物語》の説くように夷(えびす)と大黒の二神併祀がみられた。これは西宮の〈夷三郎〉が本来大国主神と事代主(ことしろぬし)神の二神であったものが,夷三郎を1神(事代主神)としたところから,大黒天が加えられたものと考えられる。このころから大黒天を福神とすることも一般化してきたらしく,狂言《夷大黒》にも比叡山三面大黒天と西宮の夷三郎を勧請(かんじよう)してまつるようすが記されている。…
※「夷三郎」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
生命維持活動に必須なエネルギーの獲得や,成長に必要な有機材料を合成するために生体内で起るすべての生化学反応の総称。複雑な分子を単純な分子へ分解してゆく過程でエネルギーを獲得する分解代謝または異化 (カ...